不動産会社のホームページで集客効果を高めるためには、ユーザーの行動や心理に基づいた構成を意識することが重要です。今回は、成果を生み出すためのホームページの型とページ構成を紹介します。

成果を高めるホームページの型

ここでは、成果を生むためのホームページの型とページ構成を解説します。

ホームページの型①：物件検索導線型｜回遊率と離脱率の改善

ホームページに訪れるユーザーは、物件情報を探す目的が明確な場合が多いため、スムーズに物件検索へ誘導できる構成が重要です。トップページのファーストビュー部分にエリア検索や沿線検索、条件検索などユーザーが求める検索方法を複数用意すると良いでしょう。

また、検索結果ページでは物件一覧の並び替えや絞り込み条件を表示し、ストレスなく物件を探せるUX向上の工夫が必要です。検索導線の整備は、回遊率向上や直帰率低下に直結するため、最優先で取り組むべき構成要素です。

ページ構成例は、以下になります。

構成要素	ポイント
ファーストビュー	・エリア検索、沿線検索のタブ切り替え型検索窓を配置
検索結果ページ	・物件一覧はサムネイル画像＋主要項目（価格、間取り、面積、最寄駅） ・並び替え（価格順、駅近順） ・絞り込み条件（価格帯、徒歩分数、築年数、間取り）
物件詳細ページ	・写真ギャラリー ・物件概要（所在地、交通、面積、築年数） ・周辺環境情報リンク（学校、スーパー、病院） ・問い合わせ、来店予約ボタン

ホームページの型②：資料請求・来店予約促進型｜CVR向上を実現する導線設計

ホームページ集客で成果を出すためには、ゴールとなる資料請求や来店予約への導線を強化する必要があります。CTAは、目立つ場所に設置するだけではなく、ボタン文言もユーザー心理に沿った表現へ変更する必要があります。

例えば「資料請求はこちら」よりも「無料で詳しい資料を請求する」など、具体的かつユーザーメリットを表現できる文言が効果的です。また、フォーム入力のハードルを下げるため、必須項目は最小限にとどめ、入力支援機能を設けることで離脱防止に繋がります。

さらに、ファーストビューと物件詳細ページの両方にCTAを配置し、ページ内スクロールに応じた固定CTAボタンも設置しましょう。ユーザーの好きなタイミングでアクション出来る構成にすることで、コンバージョン率向上が期待できます。

ページ構成例は、以下になります。

構成要素	ポイント
ファーストビュー	・ヒーローバナー右下または中央下にCTAボタン（例：無料資料請求はこちら）
検索結果ページ	・物件概要下、設備仕様下、最下部にCTAボタン ・スクロールに追従する固定CTA（スマホは下部固定）
CTAフォームページ	・入力ステップは1ページで完結 ・必須項目のみ（名前、連絡先、希望内容） ・完了画面で「来店予約」や「他物件閲覧」への動線リンク

ホームページの型③：施工事例・お客様の声訴求型｜検討層の意思決定を後押し

検討段階が進んだユーザーにとって、施工事例やお客様の声は意思決定を後押しする重要なコンテンツです。施工事例は、写真だけではなく、物件概要やこだわりポイント、設計や施工時の工夫までセットで掲載することで、リアルな魅力を伝えられます。

また、お客様の声（インタビュー記事）は、依頼者の顔写真も紹介すると信頼性の向上に役立ちます。購入前の悩みや決め手になったポイント、実際に住んでみた感想を盛り込み、ストーリー性を持たせると効果的です。

ページ構成例は、以下になります。

構成要素	ポイント
施工事例一覧ページ	・サムネイル画像＋タイトル＋キャッチコピー（例：収納動線にこだわった家）
施工事例詳細ページ	・メインビジュアル（外観 or LDK） ・物件概要（エリア、敷地面積、延床面積、家族構成） ・こだわりポイント（箇条書きまたは小見出しを設けた説明ブロック） ・設計・施工担当者コメント
お客様の声一覧ページ	・顔写真（許可が得られる場合）＋タイトル＋短文コメント お客様の声詳細ページ ・インタビュー形式（購入前の悩み、購入の決め手、居住後の感想） ・担当営業コメント
お客様の声詳細ページ	・インタビュー形式（購入前の悩み、購入の決め手、居住後の感想） ・担当営業コメント

ホームページの型④：地域情報・暮らし提案型｜差別化とSEO流入強化

ポータルサイトでは網羅できない「地域情報」や「暮らし提案」は、他社との差別化に貢献します。例えば、学区や保育園情報、スーパーや商業施設、病院やクリニックなど居住後の暮らしをイメージできる情報を掲載すると良いでしょう。

また、「○○駅周辺の住みやすさ」「○○エリアで人気の学区」など、エリア特化型コラムを定期的に更新することで、SEOの強化に役立ちます。地域密着情報は、居住後の具体的イメージを伝えることで、不動産会社としての信頼感の獲得に繋がります。

ページ構成例は、以下になります。

構成要素	ポイント
地域情報トップページ	・各エリア名の一覧（例：○○市、△△区、××駅周辺）
エリア詳細ページ	・地図画像＋説明テキスト ・学区情報一覧
暮らし提案コラムページ	・記事タイトル例：○○駅周辺の子育て環境と人気の理由 ・見出し：保育園・幼稚園情報、子育て支援施設、治安・交通アクセス

ホームページの型⑤：SEO×MEO統合型｜検索可視性と集客効率の最大化

ホームページ集客を最大化するには、SEO（検索エンジン最適化）とMEO（マップエンジン最適化）を運用することが重要です。地域名×サービス名のキーワードでSEOを実施するとともに、Googleビジネスプロフィールでは店舗情報の最新化、投稿機能、口コミ管理を徹底してください。

特にスマートフォンユーザーは、Googleマップから直接問い合わせや来店するケースが多いため、店舗情報の正確な掲載が不可欠です。また、自社サイトの物件ページやスタッフ紹介ページとビジネスプロフィールを連携することで、信頼性とSEO評価の両方が強化できます。

ページ構成例は、以下になります。

構成要素	ポイント
SEO対応ページ	・地域名×サービス名キーワードを含む物件一覧ページ ・物件詳細ページに内部リンク（エリア紹介ページ、施工事例）
Googleビジネスプロフィール	・店舗名、住所、電話番号の統一 ・営業時間、定休日を最新化 ・物件写真やスタッフ写真投稿 ・口コミの返信
連携導線	・ホームページ物件ページでGoogleマップの埋め込み ・GoogleビジネスプロフィールでホームページURLを掲載

まとめ

今回紹介した不動産集客を成功させるホームページの型は、以下の5つになります。

1. 物件検索導線型
2. 資料請求・来店予約CTA集中型
3. 施工事例・お客様の声訴求型
4. 地域情報・暮らし提案型
5. SEO×MEO統合型

それぞれの型は複合的に組み合わせることで集客効果を最大化できます。また、導入後もPDCAを回し、ユーザー行動に基づいたUI改善やコンテンツ更新を続けましょう。

ポータルサイト依存から脱却し、安定した自社集客基盤を築くために、ぜひ今回の内容を自社ホームページの改善に役立ててみてください。