- 2026年06月22日
広告代理店の乗り換えを検討すべき不動産会社のタイミングとは?
代表取締役社長 兼 Webコンサルタント
中尾 優作
広告代理店に運用を任せているものの、「なかなか成果が改善されない」「担当者とのやり取りに不満がある」といった悩みを抱えている不動産会社は少なくありません。そのような状況が続くようであれば、代理店の乗り換えを検討するタイミングかもしれません。
本記事では、不動産会社が広告代理店の切り替えを検討すべきサインや、乗り換えを進める際の手順・注意点を解説します。現在の代理店に課題を感じている方は、ぜひ参考にしてください。
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不動産会社が広告代理店の乗り換えを検討すべき4つのタイミング
現在の代理店との契約を続けるべきか判断に迷っている方に向けて、乗り換えを検討すべき4つのサインを紹介します。
- 半年以上成果が改善されていない
- レポートが数字の羅列のみで改善策が示されない
- 手数料の根拠が不明で費用対効果を把握できない
- 不動産広告の法規制に対応できていない
サイン1:半年以上成果が改善されていない
Web広告は運用開始後、キーワードやクリエイティブの効果を検証しながら精度を高めていくため、成果が現れるまでに1週間〜3か月程度の期間を要します。そのため、運用開始から半年を過ぎても問い合わせ数や獲得単価に変化が見られない場合、改善サイクルが機能していない可能性があります。
「もう少し様子を見てほしい」という説明が続く場合は、他社への相談を検討するタイミングです。
サイン2:レポートが数字の羅列のみで改善策が示されない
毎月のレポートにクリック数やインプレッション数が並んでいるだけで、「なぜこの数値になっているのか」「次月はどう改善するのか」といった分析や提案がない場合、広告運用の最適化が行われていない状態です。
数値の背景にある課題を言語化し、次の施策につなげる提案を行うのが優良な代理店だといえます。契約開始から一度も改善提案を受けていなければ、乗り換えを検討するサインです。
サイン3:手数料の根拠が不明で費用対効果を把握できない
費用対効果を正しく判断するには、広告費と運用手数料が明確に区別されていることが前提です。一般的な費用の内訳は以下の通りです。
- 広告費 :Google・Meta等の媒体に直接支払う出稿費用
- 運用手数料:代理店への報酬。広告費の20%前後が相場
- 初期費用 :アカウント設定・入稿作業など。5〜10万円程度
費用の内訳を確認しても明確な説明が得られないない場合、費用管理の透明性に問題があります。コストの根拠を把握できないままの継続は、無駄な支出につながるリスクがあるため、乗り換えを検討する判断材料のひとつとして捉えてください。
サイン4:不動産広告の法規制に対応できていない
不動産広告には、景品表示法や不動産の表示に関する公正競争規約があり、「最高」「格安」といった特定用語の使用や、おとり広告は明確に禁止されています。
大手の広告代理店であれば通常は対応していますが、不動産業界に不慣れなフリーランスや、業種を問わず対応する小規模な代理店に依頼した場合、こうした規制を見落とすリスクがあります。担当者が業界ルールを正しく把握しているか疑わしい場合は、違反広告を出稿してしまう前に、早急に乗り換えを検討すべきです。
広告代理店の乗り換え前に不動産会社が確認すべきこと
広告代理店の乗り換えを決断する前に、以下の3点を必ず確認しておきましょう。手順を踏まずに進めると、配信の空白期間が生じたり、これまで蓄積したデータを失ったりするリスクがあります。
- 広告アカウントの所有権が自社にあるか
- 現契約の解約条件と違約金の有無
- 配信停止日と新代理店への引き継ぎスケジュール
確認事項1:広告アカウントの所有権が自社にあるか
代理店が広告アカウントを自社名義で管理している場合、契約終了と同時にアカウントへのアクセスを失います。アカウント内には、これまでの運用で蓄積されたキーワードデータや入札履歴、リターゲティングリスト(ユーザーの行動を蓄積したリスト)が含まれます。
これらを失うと新代理店での立ち上げから最適化までに余計な時間とコストがかかるため、注意が必要です。乗り換えを検討し始めた段階で、アカウントの所有権と移管の可否を現代理店に確認しておきましょう。
確認事項2:現契約の解約条件と違約金の有無
代理店によっては最低契約期間が設けられており、期間内の解約に違約金が発生するケースがあります。解約を申告してから実際に契約が終了するまでに半年程度かかる場合も少なくありません。
想定外の違約金や手続き遅延のリスクを防ぐためにも、契約書を改めて確認し、解約申告のタイミングと必要な手続きを事前に整理しておきましょう。
確認事項3:配信停止日と新代理店への引き継ぎスケジュール
契約終了日と新代理店の配信開始日の間に空白期間が生じると、その間の集客機会を損失します。可能であれば、旧代理店の配信終了前に新代理店の運用を開始する並行運用期間(2〜4週間程度)を設けると、引き継ぎをより確実に進められます。
配信期間の空白をゼロにして円滑に乗り換えるためには、両社の担当者を早めに巻き込み、引き継ぎの段取りを具体的に決めておくことが重要です。
不動産会社における広告代理店の乗り換え手順
乗り換えを決断したあとは、手順通りに手続きを進めることで、リスクを最小限に抑えられます。焦って進めると、データの引き継ぎ漏れや配信の空白期間といったトラブルを招きやすいため、以下のステップを順番に踏んでいきましょう。
- 現状の課題と改善目標を言語化する
- 乗り換え先の候補を3〜5社に絞り込む
- 現代理店に解約を申告し、アカウント移管を依頼する
- 新代理店と契約し、入稿・審査対応を進める(並行運用期間)
- 移行後1〜か3月は効果測定を密に行う
また、アカウントの移管ができなかった場合は、新代理店での広告アカウントの学習が最初からやり直しになります。そのため、1件あたりの問い合わせ獲得にかかる費用(CPA)が一時的に上昇するケースがあります。1〜3か月程度は改善途上の期間として捉え、短期的な数値の悪化だけで判断しないようにしましょう。
不動産会社が新しい広告代理店を選ぶ際のポイント3選
乗り換え先を選ぶ際は、費用の安さだけで判断するのは禁物です。以下のポイントを軸に、自社のビジネスモデルと課題に合った代理店を見極めましょう。
- 不動産業界での運用実績があるか
- 広告アカウントの所有権を契約前に明確にしてくれるか
- レポートの内容と改善提案を事前に確認する
ポイント1:不動産業界での運用実績があるか
不動産広告は、物件種別やエリアによって有効なキーワードや訴求内容が異なります。「売買仲介」「賃貸管理」「買取再販」など、自社の業態に近い運用実績を持つ代理店であれば、立ち上げ期から精度の高い施策を期待できます。
実績を確認する際は、不動産業界での経験の有無だけでなく、具体的な支援事例や数値を提示してもらうようにしましょう。
ポイント2:広告アカウントの所有権を契約前に明確にしてくれるか
乗り換え時にアカウントを失うリスクを防ぐには、アカウントの所有権の所在を契約前に取り決めておくことが重要です。
運用開始時から自社名義でアカウントを作成し、管理画面への閲覧権限を共有してくれる代理店を選びましょう。自社にデータが蓄積されていれば、将来的に内製化を検討する際にも活用できます。
ポイント3:レポートの内容と改善提案を事前に確認する
数値の報告にとどまらず、課題の分析と次月の改善施策をセットで提示してもらえなければ、広告運用の質は上がりません。契約前の提案段階で、レポートの頻度や内容を確認し、可能であれば過去のサンプルを見せてもらうことで、運用の質をある程度見極められます。
なお、不動産広告の法規制への対応力も、担当者との初回面談で必ず確認しておきたい項目のひとつです。
まとめ
広告代理店の乗り換えは、現状の課題を正しく把握したうえで、手順を踏んで進めることが成功の条件です。「成果が出ない」「改善提案がない」といったサインを見過ごしたまま契約を続けることは、集客機会の損失につながります。
本記事で紹介した乗り換えのタイミングや手順、代理店選びのポイントを参考に、自社に合った広告代理店への乗り換えを検討してみてください。
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